基幹技術
Core Technology
「できた!」
その瞬間こそ、
モノづくりの醍醐味
私たちのモノづくりは連続押出から始まる。
押出エンジニアは製品図を見ながら、生ゴムの初期押出をどう形づくるか思案する。
ここが最初の腕の見せどころ。
できた押出品は様々な機械で加工されていく。そして、コーナー成形でつなぎ合わされる。
つなぐのはワークだけじゃない。
製品設計者、押出技術者、材料開発者、装置技術者。成形を介してみんながつながる。
その瞬間をみんなが見つめ待っている。
時には困難なこともあるけれど、「弾力発想。」で立ち向かう。
思いどおりの結果が得られて製品が具現化されると、みんな自然と笑顔になる。
そんなこの仕事が、やっぱり面白い。
モノづくりを動かす
気鋭のマイスター達
<工程設計> Process Design
モノを動かし、
人を動かし、
意思を動かす指令塔
サッカーでは司令塔の役目を、戦況が見渡せるミッドフィルダーがすることが多い。工程設計者は、現場全体を把握することから、まさに仕上工程づくりの司令塔だ。営業からの受注情報を踏まえて、生産量にマッチする設備をリストアップ。そこに工場からのモノづくり要望も盛り込んで、あるべき工程をデザインしていく。人員/工数/生産量/良品率、これらすべてを達成できた時の嬉しさはこの上ない。歓びのゴールを目指してこのチームを牽引する。
私たちの仕事は、主に仕上工程の加工方法、順序、レイアウト等を決めることです。
押出工程から供給されるワーク(加工中のゴム/樹脂品)は、その仕上工程の要求に合わせて、渦巻状に巻かれた形態や一定寸法の裁断形態で供給されます。ここから仕上工程が始まり、出来るだけ少人数で、動作/移動のムダなく、最少の所要工数で、最大量の生産ができるように、ここにどんな装置が必要かまでも含めて工程を設計していきます。ここでポイントになるのが、毎月の受注生産量です。自動車の生産数は、その車種毎に大きく異なり、しかもそれは毎月変動していきます。これに適合できるように工程の編成を組んでいく必要があり、ここも私達の腕の見せ所。サッカーのフォーメーションにならえば、プロダクトフォーメーションといったところです。「どう流し、どう創るか」が私達の合言葉です。
生産技術部 工程設計エンジニア
<装置技術> Equipment Technology
品質とコストを両立
させる創造力・技術力
ゴムの加工は想像以上に難しい。その一例が「裁断」。真っ直ぐに切れず曲がってしまう。その一番の要因は、ゴムの柔らかさだろう。切断の瞬間にゴムが刃先から逃げてしまう。面直に切れないと成形不良となり、ここがメカエンジニアの配慮ポイント。どんなに高度で複雑な省力機械も基礎の積み上げこそ重要だ。「原点にして頂点」。描く自分の理想を胸に今日も図面を引く。
私たちの仕事は、生産装置の開発・設計・調達です。
生産装置は正にモノづくりの要。生産のコスト・工数・品質等、これらすべてに装置の出来が直結します。工程設計から示された加工概要を基にどう実際の加工を成立させていくか、細かくステップバイステップで具現化していきます。もちろん標準パターンあるも、当社のこの工程だからこうあるべきという細かい配慮も織り込んで、同じものは他社のどこにもない唯一無二の装置ができていきます。自分が創った装置が現場で活躍しているのを見ると、嬉しくていつも胸が熱くなります。その装置達の元気な姿に自分も背中を押され、この工程・装置をこれからどう進化させるか、周囲と熱い議論を交わす日々です。
生産技術部 装置エンジニア
<押出口金技術> Extrusion Die Technology
目指す形を思い描いて、
その材料に問いかける
当社のコアコンピタンス「複層異形押出技術」の文字通り先端にあるのがこの「押出口金技術」。押出材料がゴムでも樹脂でも、この口金形状がその後の全ての製造要件に影響を及ぼす。その形状づくりは、蓄積されてきたデータベースを基にした先進技術に、ダイエンジニアの稀有な直感も上手く織り交ぜ、最短で最適な口金設計をなす現代の匠技だ。
私たちの仕事は、ゴムや樹脂を製品形状に押し出すためのダイス(押出口金)を設計することです。
押出機から吐出された材料は、その後フリー空間の中で自重による垂れ、発泡による膨張や隆起、加硫による硬化、引張力による伸長等により、吐出形状と全く異なる形状になっていくので、最終の製品形状を予想しながら吐出形状(ダイス形状)を作りこまなければなりません。材料や設備の特性も鑑みて思い通りに製品形状が出た時は最高の気分。多能化や共通化がキーワードの今だけど、プロフェッショナルな路もあっていい。「誰もあいつのようにはできん」そう言われることが自分の勲章。それを胸に今日も自分の路を刻みます。
素材開発部 口金エンジニア
<金型技術> Mold Technology
キャビティの中に
気持ちを込める、
連なる思いが自信の形に
当社のモノづくりの最終ステージを演出するのが金型エンジニア達。製品図面で描かれるしなやかな曲線をキャビティに置き、ジェンダーフリーの今にそぐう「女性にも優しい作業」が実現できるように、極限まで手扱いパーツを減らす。これにより生産効率もおのずと向上する。これが目指す合理的金型設計。ここに熱解析や流動解析も活用して、フィードフォワードが実現できている。
私たちの仕事は、押出された一本物のシール部分をコーナー部の金型成形で接続してドアシール製品にすることです。
金型設計は、必然的に目指す製品形状と逆の凹凸設計になるので思考の切替えが必要ですが、そこもこの仕事の面白みでもあります。成形部位の各端末にまできちんと材料が到達するように流路バランスがとれていたり、押出部との合わせ部分が見た目にも綺麗でしっかり接着できていたり、成形物が容易に取り出せるように型割が配慮されていたり等、求められる技術要件は多くありますが、これらを熟考して初回の試作成形から「手直し不要のチューニングレス」が達成できた時、人知れず心の中で拳を掲げてガッツポーズです。グローバルNo.1 シールメーカー& No.1モールドエンジニア。それが私たちの目標です。
金型部 金型エンジニア